仲屋風水デザイン
不思議な世界とつながる場所これは、あの世がらみのことは見えないけれど、見たくってしようがなかった友人の話だ。 彼女は東京にある美容関係の学校に所属していた。 それがどういう内容の学校なのかを言ってしまえば、専門の関係者にすぐにばれてしまうのでそこは伏せておかねばならない。 学校に所属していたというのは、彼女は学校の生徒ではなく、既に学校を卒業し、スタッフとして在籍していたから所属ということになる。 美容学校は、ひとつのビルになっている。そのビルには学校の他、スタッフが寝泊まりする寮のフロアもあれば、実際に施術をするためのサロンフロアもある。 他のスタッフも、ほとんどがその寮で生活していた。美容学校は、同系列のサロンをいくつも持っている。 都市ごとにサロンがあり、卒業生のほとんどは学校経営のどこかのサロンスタッフとして働く。 普段は大阪のサロンで働いている彼女だったが、学校主催の大きな美容コンテストなどの際には、本部のある東京まで出張していた。 その時は、もちろんビルの寮に寝泊まりすることになる。 大阪のサロンの同僚が、東京の寮にはよく幽霊が出ると言っていたが、彼女は自分に霊感があるとは思わなかったし、そのようなものも見たことがない。 そのビルは青山墓地のそばにあった(幽霊が出ることで有名)が、怪しげなことは一切信じていなかったので平気だった。 それに、ビルにはこれまで何度か泊まったこともあったがなんともない。同僚の幽霊が出たなどという言葉にも、それはないね、ありえないと、鼻で笑っていた。 そんなことよりも、本部には魅力があった。同じビルにサロンと寮があるので、サロンが閉まっている夜の時間帯に誰に気がねすることもなく練習ができることだ。 そのことは、勉強熱心な彼女にとっては好都合だった。 ある東京出張のおりにも、彼女はいつものように夜中のサロンに残ってひとり練習をしていた。テーブルに向かって座り、さまざまな施術用の道具を取り出す。 ぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱた。 子供の足音が聞こえた。同時に自分の隣に誰かがいる気配を感じた。横を見たが誰もいない。 が、明らかに、そこに誰かがいる。両腕に鳥肌が立った。 出た!と、思った。が、同時にこうも思った。自分は冷静な人間なので、冷静に対処しよう。 見えないが、気配はまだある。まずは心を落ちつけよう。 と、その瞬間、頭に画像が来た。4~5歳の女の子。白地に黒の水玉のワンピースを着た、育ちの良さそうな子。 自分が座っている状態で、自分の肩にその子の頭があったので、身長は110cm位だったと思う、そう当時を振り返った彼女は説明する。 話の途中だったが、私は念のため、彼女にその時何か摂取していたかを聞いた。彼女は、もちろんこれまで精神的な薬も処方されたこともないし、ドラッグもやらないし、一滴の酒も飲んでいない。当時は睡眠も十分とっていた、そう答えた。 出た時の正直な気持ちは、ゾッとしたが、少し嬉しくもあったという。幽霊を初体験できたからだ。鈍感なのに、これで自分も霊能者の仲間入りだと、少し浮かれてしまった。 次の瞬間、その女の子が自分の隣でテーブルに手をついてこっちを覗いている、そういう画像がパーンと来た。 実際には誰もいなかったが、はっきりと気配はある。画像が頭の中で見えているので、声を出さずに話しかけてみることにした。私、今、すごく一生懸命練習している最中だから、見ててもいいけど、邪魔しないでね。そう頭の中で話しかけた。 すると女の子は、ぱたぱたぱたぱた・・・と、どこかへ戻って行った。 女の子の後姿と同時に、その子がそこにいるいろんな理由も頭の中に入ってきた。ちなみにその子が彼女のそばに近づいたのは、お母さんと近い年齢だったから。 ただ無邪気に、悪意も警戒心もなくやって来ていたこともわかった。その時頭の中に入って来た理由や言葉は、まるでデータをダウンロードでもしているかのように次々入ってきたそうだ。 その後は何事もなく、彼女の出張も終わり、大阪に戻って仕事を再開した。 たまたまだが、大阪の彼女の勤めるサロンには、霊能者の親子がお客さんとしてやって来ていた。 霊との交信接客業のうち、美容関係の仕事の場合、お客さんは体を相手に預ける。リラックスしてもらうことがとても大切なので、お客さんのいろんな話を否定することなく聞くことも重要な仕事のひとつだ。 常にそういう態度で仕事にのぞみ、自分も心を開くことでお客さんとも打ち解けあうことができる。なので、そのお客さんが親子そろって霊能者であることを彼女は知っていたし、そのことをありのまま受け止めていた。 自分にはこれまで幽霊に出会うような経験もなかったので、その親子がやって来た際、嬉しくなって東京での体験を話してみた。 何で見えたのかな?縁があるのかな?そんな感じで親子に聞いてみた。 すると親子は、その子供の幽霊が彼女に憑りついていないかを心配してくれた。彼女の身を安じる言葉に、あぁ、そういうこともあるのか、とその時初めて思った。 そして、彼女はあの時の女の子を思い出して、イメージしてみた。どうして私のところに来たの?と、心の中で聞いてみた。すると、意外な答えが返ってきた。 それも即座に、データダウンロードのように。あの日の晩と同じだった。おしゃれしてみたい。それと、お菓子が欲しい。 それを霊能者に告げようとすると、親子のうちの子供の方が先にそのことを言った。お洋服とお菓子。まったく同じことを言う。 驚いた。同時に、答え合わせができたとも思った。 「じゃぁ、お菓子は何をお供えしたら良いのかな」 親の方がそう言うので、彼女は、何がいいのかな?と疑問に思う。 すると、イチゴに棒がついたチョコレートが、イメージでポンと出てきた。そのチョコレートは当時すでに売っていなかったので、それと同じ味のチョコでいいのかな、と彼女は思った。 霊能者の子供の方が「チョコレート」とまた同じことを言う。まるで言葉のいらない伝言ゲームだ。 それからその小さな幽霊が好きな色もわかった。ピンク、それから水色。薄いパステルカラーが好きみたいだ。 彼女はその答え合わせもしようと霊能者の子に聞いてみる。「好きな色はパステルカラーよね」「そう、薄いピンクと水色」。不思議な感覚、何かが通じているのだ。 後日、彼女はチョコレートとパステルカラーのいわゆる「おしゃれアイテムセット」を用意して、一緒にサロンの自分のブースにお供えのつもりで置いておいた。小さい女の子のために。 お供えしえた場所は東京ではなかったが、何日かしたある日、頭の中に突然「ありがとう」と声がしたそうだ。 さて、その体験がきっかけで、以来彼女はいろんなことがわかるようになってしまった。現在彼女は、私と同じ種類の仕事をしている。 守護霊の話余談だが、彼女はお客さんの後ろか上にいる何かと対話できることがある。できることがある、というのは彼女が仕事をする際、コンタクトを向こうの方からとろうとする場合に限定しているからだ。
それではこちらからコンタクトをとることはできないのか?と聞けば、実はやろうと思えばできるが、全部が全部見える訳ではないし、大変なのだという。 見えない理由として、彼女はもしかしたら、守護霊とか、そういうのがいない人もいるのではないか、と言っていた。 以前は自分からコンタクトをとっていた。話し方も霊によってさまざまで、カタコトで話すのもいれば、ここぞとばかりにひっきりなしにおしゃべりするのもいる。 口調も人によって違い、タメ口とか、敬語とか、さまざまだ。 どうして今現在自分からあえてコンタクトをとらないのかといえば、それなりに理由がある。 たいてい相談に来る人の後ろにいるのは、その人の人生がうまくいくように何とか忠告してやって欲しいと思っている。守護霊だけに、本人を守護しようとしているのだ。 ただ当の本人は、同じパターンを繰り返すばかりで、まるで不幸な人生を自ら選んでいるようにしか見えないことが多い。 本人に霊からのアドバイスをそのまま告げても、それを聞き入れて変わろうとすることはまずない。 それどころか守護霊になんとかしてほしいと思っている。 守護霊は本人に厳しいのが多いのだ。それだけいつもなんとかしたいと考えている。かといってこちらからコンタクトをとると、霊は霊で待ってましたとばかりに、あれもこれも伝えてくれという。 そうなると、上からも下からもなんとかしてくれと責められて、まるで中間管理職のような状態になってしまうのだ。 労多くして益少なしという現実に、正直疲れてしまったので、もうあえて自分からはコンタクトはとらないのだそうだ。向こうがコンタクトをとってきた時だけ、それも条件付きで。 「どんな条件かは、その人によって違ってくるし、あえてここでは言わないけど」これも商売がらということだろう。 「何というか、因果なものですね」 そう言って彼女は話を終えた。 |
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